こんばんわ。藤本です。
そろそろ秋になり、少し肌寒くなってきました。
さて、10月1日に2014年4月の消費税8%への引き上げを決定しました。
今の日本の現状としては、脱デフレと、財政再建という、
相反する2つの目標を同時に達成するという非常に困難な局面の中で、
今回の消費税増税は、やむを得ないのではないかというのが、率直な感想です。
従来阿部政権が行ってきた金融緩和策と財政出動の両輪はインフレ政策ですが、
消費税の増税は、まさにデフレ政策となります。
せっかく、デフレ脱却の兆しがでてきたところで、
消費税増税のデフレ策を行うことで、いままでのインフレう傾向経済政策に
冷水を浴びせてしまう恐れがあるのです。
橋本政権は、3%から5%への消費税増税策により、
経済成長にブレーキをかけてしまい、
退陣に追い込まれたという経緯があります。
今の日本の現状を見ると、すぐに財政破綻に至る状況ではありませんが、
社会保障費が、年1兆円づつ増加している状況を鑑みると、
この状況での消費税の増税はやむ得ないと思います。
今回の阿部政権では、消費税の増税策と合わせて、以下の需要促進策も抱き合わせで実施するので
ある程度、消費税のデフレ影響は緩和されるものと思われます。
1.企業向けの1兆円減税(設備投資減税:7,300億円、雇用促進税制1,600億円)、
2.公共事業や復興事業、雇用促進を軸に5兆円の補正予算を組む
・インフラ老朽化対策公共投資 2兆
・震災復興事業 1.3兆
・低所得者、受託購入者に、6,100億円の現金分配
・復興法人特別税廃止補填 9,000億
もっとも、日本の財政悪化の最も根本的な原因である
社会保障制度のスリム化は、まだ全くの手つかずの状態。
このままの社会保障制度では、消費税を10%にしても、
基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化は困難な状況です。
デフレ脱却をさせ、一定の経済成長の軌道に乗せた上で、
将来にわたって持続可能な、社会保障制度の構築に取り組んで
もらいたいと思います。